本ブログや世の中の投資ブログ・書籍を読んでいる方ならわかると思いますが、日本に住んでいる平均的な収入を持つ方であれば、時間はかかれども30年もあればお金持ちと呼ばれる資産1億円の富裕層になれます。
少なくとも過去数十年に渡る結果を見れば、本ブログで度々紹介しているお金持ちの成り方は成立してきました。
その方法とは、株式市場(主に米国)への投資を数十年に渡って積み立て続けるだけです。
年200万円積み立てれば、25年もあれば富裕層になれます。
年収が多少低くても、倹約節制により年間50万円(月4万円)を捻出するのは可能でしょう。年間50万円を株式市場に投資することを40年間継続すれば、保守的に年利5%で見積もっても金融資産は6000万円を超えます。
金融資産が6000万円もあれば定年後の雇用延長は不要ですし、配当金が少なくとも月10万円以上入ってきます。
しかし、50代後半の人たちの多くが雇用延長を求めているということを鑑みるに、殆どの人はお金持ちになれずに社会人人生を終えます。
引用:Beyond
現に、金融資産5000万円以上を持つ人たちは日本に約8%程度しかおらず、一億円以上となると2%ちょっとです。
なぜこのようなことになるのでしょうか?
お金持ちに成る方法を知らない
多くの人は人的資本から金銭を生み出す方法しか知らないため、労働のみに注力することでお金持ちに成ろうとします。副業にアクセクするのも同様です。
しかし、人的資本の他にも金融資本というものがあることを多くの人は知りません。
より正確にいうと、金融資本が生み出す富の大きさを知らないのです。
最も簡単でコストパフォーマンスが高い投資は株式インデックス投資だと思いますが、米国株式指数であるS&P500は200年に渡って配当再投資後の実質リターンが年平均6.7%で推移してきたということを、殆どの人は知りません。
無論、株価には大きな浮き沈み(ボラティリティ)があり、株価が半減したリーマンショックなどの印象が強いでしょう。しかし、長期投資であれば約20年単位の景気周期を一周以上経験することができ、前周期と比べると次の周期は数倍の価格帯で推移するという事実があるのですが、このことを知る機会は基本的に無いのです。
「株式投資=ギャンブル」という非常識な常識
ITバブル崩壊やリーマンショックの印象しかない多くの人たちにとって、株式投資=ギャンブルという認識があります。マスメディアが作り上げた固定観念といってもよいでしょう。
しかし、調べてみるとわかること(つまり調べてみないとわからないこと)ですが、株式投資は競馬やパチンコ、宝くじなどのギャンブルとは一線を画します。
何故なら、株式投資とは営利の最大化を目的とした企業へお金を貸すことであり、あるいはその会社の所有権を持つ(オーナーとなる)ことであるため、その見返りとして会社が生み出した利益の一部が株主に還元されるプラスサムの仕組みとなっているからです。
つまり、あなたが働けば会社は給料を支払わなければならないように、株主には投資に対するリターンを与えなければならないのです。
株式会社は誰のものかご存知でしょうか?
社長のものでしょうか?それとも従業員のものでしょうか?
金融リテラシーが低い人の前でこれを言うと「何言ってんだこいつは?」と怪訝な表情をされたりするので人前で言うことはおすすめしませんが、株式会社は株主のものなのです。あらゆるモノがその所有者の何らかの目的のために存在するように、株式会社は株主の目的(つまり利益還元)のために存在するのです。
具体的にどのように会社が株主に利益を還元するかというと、配当金を出すか、もしくは自社株買いを行うことで還元します。自社株買いとは、会社が自社の株を買い付けることで、株価を上昇させるよう仕向けることです。
更に、フランスの気鋭の経済学者トマ・ピケティにより、ほぼ全ての時代・場所において、労働により得られる賃金の年間増加率よりも、投資による年間利回りの方が大きいことが示されました。
つまり、人的資本の膨らみ方(実体経済)よりも、金融資本の膨らみ方の方が大きいため、富めるものはますます富むという言葉の通り、格差がどんどん広がっていくことが資本主義の本質であることが明らかとなったのです。
ズルいと思うかもしれませんが、決してズルくはありません。なぜなら、株取引市場は我々のような先進国に住む人には広く開かれており、誰でも買うことができるからです。
機会は平等に開かれていますが、認識と知識が平等ではないだけです。(種銭の多寡はありますが。。)
継続が困難
本ブログのような投資ブログは世に星の数ほどあり、リーマンショック以降の右肩上がりの株価推移も後押しして、投資を始める方がどんどん増えております。
しかし、投資を始めた方全員が上で書いたような資本主義の甘美なる蜜を享受して富裕層になれるかというと、決してそうではありません。
金融資産1億円を超える富裕層が日本に2.3%程度しかいないことがその証左です。
昨今ではインデックス投資信託やETFが超低コストで売買できるようになったため、投資環境は数年前と比べても圧倒的によくなってきておりますが、投資環境が整備されても20年後の富裕層の割合はおそらく数%台でしょう。
理由は簡単で、お金持ちになるまで継続できる人が少ないからです。
景気は周期的にバブルと恐慌を繰り返して成長していくものですので、どうやったって長期投資であれば暴落に巻き込まれます。
その時には、それまで威勢良く投資を勧めてきた人たちの多くは手のひらを返します。
「まだ投資で消耗してるの?」なんて煽ってくる人たちがマジョリティとなるでしょう。仮想通貨のように。
つまり、猫も杓子も投資!投資!と言っている今とは真逆の状況となるということです。
そのような状況下で、毎月評価額が目減りしていく銘柄に、虎の子の現金を愚直に投資し続けるのは、簡単ではないでしょう。
投資斡旋の風潮に煽られて飛びついた人たちは、自分の頭で考えて納得して腹落ちさせていない限り、やがては暴落時の恐怖から積立を停止するどころか損切りまでしてしまうでしょう。
しかし、株式市場のバイオリズムを知っていれば、下落時のバーゲンセールでの買い付けこそが次の好景気に資産額をブーストしてくれることを信じることができます。
この「暴落の恐怖」を「千載一遇の好機」とポジティブに捉え、バカみたいに(それはもうバカみたいに)愚直に買い付けし続けた人だけが上記の実質年利6.7%を得ることができ、上位数パーセントの富裕層にまで到達できるのでしょう。
まとめ
だれでもお金持ちになれるのに殆どの人がそうはなれない世の中において、ごく一部のお金持ちになった人が行った方法を一言でまとめます。
徹頭徹尾初志貫徹。
わたしも将来2%の向こう側にまわれるよう頑張ります。短期的な値動きなどには一切心を揺さぶられない明鏡止水の境地を目指しましょう!(どうでもいいけど四字熟語ってカッコいいですよね!)
続編として、具体的にどうすればお金持ちに成れるのかについて以下の記事に記載しましたので、あわせてご確認下さい。
コメント
初めて訪問しました。
投資初期の頃は、個別株にも投資していましたが、日々の株価変動に気を取られて本業に支障を生じかねないことに気づいて、個別株はすべて処分し、2007年頃からいくつかの証券会社の口座を開設して、基本インデックス積立投資に切り替えました。
インデックス積立投資開始1年くらいでリーマンショックがあり評価額激減する期間が数年ありましたが、なるべく気絶気分で毎月30万円程度(多少増減あり)積立してきました。
あくまで評価益なので実現利益ではないものの、3000万円超える評価益が生まれるところまで来ました。
市場に居続けることが大事だと改めて確信する記事でした。
コメントありがとうございます。
リーマンショック時に月30万円の積立投資とは、想像を絶するほどの過酷さがあったとお見受けしますが、それを乗り越えたからこその圧倒的なリターンですね!
理想的な立ち回りだと思いますが、やはりそれを実行できる人は極々少数なんだろうなと想像します。