当ブログでも時々触れる「楽天経済圏」ですが、使い方次第で多大な恩恵を享受することができます。
しかしながら、楽天グループのポイント取得の仕組みや、連携関係はもはや煩雑を極めており、今まで楽天のサービスを利用していなかった人が足を踏み入れるには腰が重い状況になっています。
本記事では、楽天経済圏における各種サービスのうち、優先して利用すべきものとその連携方法・メリットを紹介します。
各項の【最低限のチェックポイント】を抑えれば今回紹介しているセットで損しない仕組みが築けるようにしてあります。
なお、実際にやることだけを知りたい方は、最後のまとめだけお読みください。
楽天経済圏とは?
概要
楽天経済圏とは、楽天グループの各種サービスがスクラムを組み、楽天スーパーポイントを効率良く貯めることができるようになっている仕組みです。
日々の生活での消費活動において、可能な限り楽天グループのサービスを利用することで多大なメリットを享受することが可能です。
楽天経済圏のメリット
楽天経済圏に住まうメリットは、言うまでもなく楽天スーパーポイントの大量還元により、お得に生活ができるということです。
例えば、楽天市場での物品購入を実質数%~10数%程度安くできます。
ポイント常時10倍くらいまでは割と簡単にできますので、例えば1万円の買い物をすれば1000ポイント還元されます。
1ポイント=1円ですので、日頃から楽天グループで消費活動をしていれば、日本円のキャッシュバックに等しいといえます。
楽天経済圏のデメリット
もちろん、デメリットもあります。
冒頭で述べたとおり、ゼロから始めるには何をすればいいかわかりにくく、面倒だということがあります。
これについては本記事にて解説します。
また、一度楽天経済圏に突入すると、他の経済圏に乗り換える際など、乗り換えるものが多く脱出が面倒です。
こうなってくると、楽天経済圏というか、楽天包囲網に変わってしまいます。
ただ、著者としては現状困ることはないため、そもそも脱出する必要はないと考えています。
楽天市場
さて、ここから楽天経済圏を構成する要素を紹介していきます。
概要
楽天市場は知らない人の方が珍しいかと思いますが、巨大ネットショッピングモールです。
ネットでの買い物はAmazonか楽天か、という方も多いのではないでしょうか?
2000年前後のネット黎明期には、「楽天」という名前が怪しく感じて利用しなかった覚えがあります。
当時はヤフオクやイーベイジャパンが大好きでしたね。
話がそれましたが、いまや大体のものは揃う3大ネットショッピングモールの一角となっています。
楽天市場のメリット享受方法
【最低限のチェックポイント】
- スマホアプリの楽天市場と楽天ROOMをインストールする
- スマホアプリの楽天ROOMから買い物する
- 楽天カードで支払う
- 「0」か「5」のつく日に買い物する(エントリー要)
基本的に、他の楽天サービスを使うことで、楽天市場でお得に買い物ができるというイメージです。
ただし、直接アプリから買い物をするのではなく、商品は楽天ROOMから検索しましょう。
楽天市場では、キャンペーン等の対象期間でない通常時でもポイントを最大16倍にすることができます。
さすがに16倍は難しいですが、先述のとおり10倍超えはそう苦労しなくても達成できます。
具体的には、
- 楽天カード利用で+2倍
- 楽天カードの引き落としを楽天銀行にすると+1倍
- 楽天証券でポイント投資をすると+1倍
- 楽天モバイル契約で+2倍
- 楽天ROOMから購入で+2倍
- 楽天市場アプリ利用で+0.5倍
- 「0」か「5」のつく日に買い物で+2倍
で10.5倍となり、さらに楽天カードのポイントバック1%により11.5倍となります。
大体は一度登録して仕組み化してしまえば自動でメリットを受けられます。各々のサービスについては後述します。
なお、年に8回程開催される「楽天スーパーセール」では、ポイント最大40倍以上(ポイント付与上限あり)が狙えますので、大きい買い物をするときは、急ぎでなければ開催を待つのが得策です。
楽天カード
概要
楽天経済圏の最初の1歩は楽天カードから、といって良いでしょう。
楽天グループのクレジットカードであり、年会費が永年無料、1%ポイント還元が特徴です。
楽天カードのメリット享受方法
【最低限のチェックポイント】
- 楽天経済圏の支払いは楽天カードで行う
- 引き落としは楽天銀行から行う
楽天経済圏での支払いはすべて楽天カードで行いましょう。
これにより、楽天市場でのポイントが+2倍になります。さらに、カードの引き落とし口座を楽天銀行にすれば+1倍されます。
1%のポイント還元も非常に大きいため、楽天以外での買い物でもおすすめです。
著者は公共料金の支払いも楽天カードで行っています。
さらに、楽天カードは新規入会+利用で5000P(5000円相当)を貰えます。
楽天銀行
概要
楽天銀行は、店舗を持たないネットバンクです。
店舗はありませんが、ゆうちょ銀行やメガバンクのATMをはじめ、セブンイレブンやローソン等のATMが使えるため、便利です。
また、他行振込手数料は最大月3回まで無料、ATM手数料も最大月7回まで無料です。
加えて、スマホアプリが非常に使い勝手が良いのもポイントですね。
楽天銀行のメリット享受方法
【最低限のチェックポイント】
- 楽天証券と連携(マネーブリッジ)を行う
- 円預金はなるべく楽天銀行で行う
楽天銀行において、受け身で享受できないメリットは楽天証券との連携(マネーブリッジ)による金利アップです。
これにより、普通預金の年利が5倍になり、0.1%となります。
どこぞのメガバンクの定期預金より高い金利ですね・・・。
円預金の金利に期待することはないですが、それでも高いに越したことはありませんね。
リセッションに備えた円預金も必要ですし、生活防衛金としても日本円が必要ですから。
また、楽天銀行の残高や取引回数に応じて、以下のとおりランクが決定します。
出典:楽天銀行 ハッピープログラムについて
これについては、無理のない範囲で上位ランクを目指すと良いかと思います。
取引回数によるランクアップは、楽天証券でつみたてNISAを毎日積立に設定すれば簡単にできますが、楽天証券においてはまずクレジットカード枠(5万円、毎月1日のみのため毎日積立は不可)を利用した方がお得です。
楽天証券
概要
楽天証券は、インターネット証券大手5社のうちの1社です。
業界最安基準の手数料、積立NISAの商品が充実、取引ツール「MarketSpeed」とスマホアプリ「iSpeed」が優秀といった特徴があります。
詳細は以下の記事を参照ください。
楽天証券のメリット享受方法
【最低限のチェックポイント】
- 楽天銀行との連携(マネーブリッジ)を設定する
- 積立投資で楽天カード決済を行う(上限5万円)
- 毎月500ポイントの投資をする
楽天銀行との連携は、先程銀行のところで紹介したとおりです。
楽天カード決済については、まずつみたてNISA等を楽天証券で行っている場合は、全額(月33333円)カード決済にしましょう。
これに、残りの16666円も何か積み立てて5万円利用した場合、年間6000円分のポイント還元が得られます。
パートナーの口座もある場合は、合計年間12000円分ものポイント還元を得ることができます。
あとは、毎月500ポイントの投資を行えば、楽天市場でのポイントが+1倍されます。
著者は積立投資時に500ポイント利用することで自動化しています。
500ポイントってそんなに簡単に貯まるの?と思う方もいるかもしれませんが、楽天カード決済で5万円使っている時点で500ポイント貯まりますので、ご安心ください。
楽天ペイ
概要
楽天ペイは、現在熾烈な覇権争いを繰り広げているQRコード決済サービスの楽天版です。
日経XTRENDが2020年1月8日にリリースした記事によれば、楽天ペイはキャッシュレス決済の利用率で8位に位置しており、QRコード決済としては国内No.2の利用率となっています。
現状QRコード決済1位のペイペイと比較すると、使用可能な店舗がやや少なく不便なところもありますが、楽天経済圏の住人であれば、使用可能なお店では迷わず使いましょう。
楽天ペイのメリット享受方法
【最低限のチェックポイント】
- 支払いは楽天カードで行う
まず、楽天ペイを利用すると、通常時は楽天スーパーポイントが0.5%ポイントバックされ、2020年3月2日までは常時5%ポイントバックされます。
これは、キャッシュレス消費者還元事業の最大還元率である5%を、2%の対象店舗あるいは対象外の店舗で買い物しても5%まで引き上げて還元するというものです。
これに加え、支払い元を楽天カードに設定すると、さらに+1%還元されます(カード本体のメリット)。
メリットを最大に受けるため、支払いを楽天カードにしておくのがベストです。
なお、前者の常時5%還元については3月2日までとなっていますが、恐らく期限がきたら再度別のキャンペーンが提示されると思います。
楽天モバイル
概要
楽天版格安SIMです。
「スーパーホーダイ」のコストパフォーマンスが非常に高く、「通信速度制限時でも1Mbps」、「最安で月額980円」等のメリットがあります。
3大キャリアから楽天モバイルに乗り換え、浮いたお金を投資すると20年間で700万円得をするというケーススタディもあります。
なお、楽天モバイルは2020年4月には自社回線化を完了し、第4のキャリアとなることを予定しています。
楽天モバイルのメリット享受方法
【最低限のチェックポイント】
- 楽天カードで月額基本料を支払う
楽天モバイルは、基本的に契約するだけでメリット(楽天市場での買い物時のポイント+2倍※)を受けることができます。
※2020年4月1日以降は+1倍
楽天ROOM
概要
楽天市場の商品を紹介しあうSNSです。
自分が紹介している商品を購入されると、最大11%のポイント報酬があり、自分が商品を購入する場合は楽天ポイントが+2倍となります。
楽天IDがあればダウンロードしてすぐに連携しはじめることができ、お手軽です。アプリの性質上、購入側と紹介側の双方にメリットがあり、かつ好きな商品を紹介できることから、パートナーがいる方は相互購入することをおすすめします(2020年5月1日より、示し合わせての紹介は禁止になりました)。
楽天ROOMのメリット享受方法
【最低限のチェックポイント】
- 楽天ROOM経由で買い物する
(可能であれば)パートナーと相互購入する(2020年5月1日より、示し合わせての紹介は禁止になりました)
普段の買い物で、ポイントを取りこぼさないようにするという意味では、上記の2点のみでOKです。
楽天ふるさと納税
概要
楽天市場では、ふるさと納税をすることもできます。
ふるさと納税であっても楽天ポイントはつきますし、カード決済をすればポイント還元も受けられます。
加えて、楽天ROOMから購入(寄附)することができます。
ふるさと納税は1万円以上の支払いとなることが多いため、見逃せませんね。
楽天ふるさと納税のメリット享受方法
【最低限のチェックポイント】
- 楽天ROOMから寄附を行う
- 支払いを楽天カードにしておく
- 可能な限り「0」「5」の日+楽天スーパーセール時に行う
基本的に楽天市場、楽天ROOMのチェックポイントと変わりません。
ただし、ふるさと納税については、割と高額かつ急いで行うようなものでもないため、あらかじめどこに寄附するか決めておき、楽天スーパーセールかつ「0」「5」のつく日にあわせて行うのがベストです。
その他のサービス
楽天の守備範囲は留まることを知らず、旅行、美容、光回線等、様々なサービスを展開しており、これらもポイントアップの対象となっています。
しかしながら、定常的かつ気軽に始められるものではないため、今回は考慮していません。
楽天経済圏の住人になるのであれば、何かするとき「楽天のこのサービスないかな?」と調べてみるのが良いでしょう。
まとめ
以上、楽天経済圏突入のメリットと、代表的なサービスでもれなく特典をゲットする方法の紹介でした。
楽天経済圏においてやるべきことをまとめると、次のようになります。
【利用開始するサービス】
- 楽天市場
- 楽天カード
- 楽天銀行
- 楽天ペイ
- 楽天モバイル
- 楽天ふるさと納税
- 楽天ROOM
【実行すること】
- スマホに楽天市場と楽天ROOMのアプリをインストールしておく
- 楽天市場やふるさと納税は楽天ROOMから購入する
- 買い物は「0」「5」の付く日にする(エントリー要)
楽天ROOMはパートナーと相互購入するとよりお得(禁止になりました)- 楽天サービスの支払い設定はすべて楽天カードにする
- 公共料金の支払い等も楽天カードにする
- 楽天カードの引き落とし口座は楽天銀行にする
- 楽天銀行と楽天証券の連携(マネーブリッジ)を設定する
- 楽天証券の積立も楽天カードで支払う(上限5万円)
- 楽天証券でポイント投資(月500ポイント~)を行う
- 外出時は可能な限り楽天ペイを利用する
- 楽天モバイルを契約する
ちょっと多いですが、これら全てにチェックが入ると、
- 楽天市場のポイント還元率が+11.5倍
- 楽天証券の積立で年間6000円ポイント還元(カード)
- 楽天ペイ利用で6%ポイント還元(カード込み)
- 楽天銀行の年利が0.1%(メガバンクの定期預金超え)
- 楽天カードでの支払いにより、多くの支出で1%ポイント還元
といったメリットを享受することができます。
(ここでは、ふるさと納税や格安SIMを利用することによる節約効果は考慮していません。)
また、大型家電やパソコン、ふるさと納税等、高額なものについては、特段急ぎでない場合は「楽天スーパーセール」を待ちましょう。
これであなたも立派な楽天経済圏の住人ですね!
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