本ブログでは基本的にS&P500をはじめとしたインデックス投資を推奨しております。
しかし、リセッションが来た場合、優良銘柄が普段では考えられないようなバーゲン価格で叩き売りされることもあります。
そのような際に私が買いたいと考えている個別銘柄は高依存性商品を取り扱う歴史ある企業であり、具体的にはタバコ、アルコール、砂糖水、コーヒーの大手企業です。
本記事では、これら高依存性銘柄の魅力と優位性を紹介します。
依存性が強い商品には常に大きな需要が存在する
なぜ高依存性商品を取り扱う銘柄を買いたいのかというと、高依存性商品はいわば脳内物質増殖剤のような側面があるからです。
これらの商品は景気が悪かろうが規制にがんじがらめにされようが常に強い需要が存在し、結果としては長期的に大きな利益を企業と株主に運んできてくれます。
私は嗜好品に依存しやすい体質のようで、コーヒーは毎日5杯以上飲み、ほぼ毎晩晩酌しております(要改善事項)。。また、大学院時代は研究のお供としてタバコも吸っておりましたので、これら嗜好品のものすごく強い依存性の魔力は実体験済みです。この、まるで脳が支配されたかのように突き動かされる欲求に打ち勝てる人はどう考えても少数派でしょう。
現に、アルコールは禁酒法などにより度々規制されて来ましたが、そのような時でも闇市場にて高価格で取引されながら、企業と株主に大きな利益をもたらし続けてきました。タバコ企業が多数の大型裁判を抱えて、規制の波にさらされるというのも日常茶飯事です。
そんな逆風吹き荒れる時運にもハイパフォーマンスを叩き出し続けてきた理由は、アルコールやタバコが得られさえすれば幸せであるという人たちが世界中に沢山(本当に沢山)いるからです。
彼らは不景気が来ようが規制されようが借金をしようが、血中アルコール濃度とニコチン濃度を上げることに全力を尽くします。だって、実体は軽めの〇”〇◦〇”なのですから。
先進国で規制されても世界人口が増えれば愛好家数は堅持
アルコールやたばこが体に悪いことは周知の事実であり、先進国を中心に強い規制がかけられております。健康志向ブームも逆風ですし、ESG投資により特にタバコ株の株価は数年に渡り下落の一途を辿っております。
しかし、東南アジアに旅行をしたことがある人ならわかると思いますが、新興国では猫も杓子もタバコをスパスパしております。実際、新興国では喫煙者数もタバコ売上高も増え続けております。
人口に関しては先進国が頭打ちになる一方で新興国は増加傾向にあるため、全体としては世界人口が増え続けております。同時に、新興国の人口比も上昇の一途を辿っております。この新興国の人たちがタバコをバカスカ吸い、お酒の入った杯をカパカパ開け、炭酸砂糖水(コーラやペプシ)をがぶ飲みしているのが実態です。
従って、たとえ先進国での喫煙率が下落の一途を辿っても、世界的には今後もこれら高依存性商品の魔力に取りつかれた人たちが存在し続けるのは必然でしょう。一旦この依存性に侵されると抜け出すのは困難ですから、タバコもアルコールも消費量は維持され、商品の単価を上げることにより企業の売り上げも株主への配当金も右肩上がりとなることが予想されます。
ESG投資という資本主義を度外視した風潮により機関投資家がタバコ株を買えない昨今、タバコ株は大暴落しておりますが、売り上げや配当金は現状維持できているため配当利回りが7%を超えるような銘柄も出てきております。
このような背景でさらに迫りくるリセッションの足音…
個人的には、この状況は絶好の好機であると考えます。
長期的に利益を上げ続けてきた銘柄は、今後も利益を出し続ける可能性が濃厚
シーゲル氏の研究によると、1957年から2006年の50年間において、米国株式市場にてヘルスケアに次いで二番目に好成績を上げてきたのが生活必需品セクターであり、セクター平均はS&P500を長期的にアウトパフォームしておりました。また、この50年間で最高のパフォーマンスを上げた銘柄がタバコ株のフィリップ・モリスであり、配当再投資条件では年平均利回りが19.88%であったことも「株式投資」に示されております。ちなみに、この利回りは世界一の投資家と誉れ高いウォーレン・バフェットのパフォーマンスに匹敵します。
タバコやアルコールは原価が安いだけではなく、基本的に商品開発が不要であるため、設備投資費は極限まで抑えることができます。このことから利益率がべらぼうに高いため、時間の経過とともに企業の資本は巨大に膨れ上がってきました。この巨大資本をライバル社の買収に使うことにより、タバコやアルコール業界は一部の企業群によりほぼ寡占状態となっております。
これらの企業を買いあさることが出来れば、将来的にはS&P500を超えるパフォーマンスも十分にあり得るでしょう。
私がリセッション時に買い集めようとしている企業群は以下となります。
この中で、何故かコーヒー業界No.1であるネスレは現状サクソバンク証券でしか買うことができません。
サクソバンク証券は日本では随一の海外株式銘柄数を取り扱う証券会社ですが、残念ながらまだ特定口座に対応しておりません。2020年に対応予定との噂なので、日本人がネスレ株をストレスなく買えるようになるのも時間の問題かもしれません。
なお、バドワイザー、バドライト、コロナ、ステラ・アルトワ、スコール、ブラマ、アギラ、ミラーライトを擁する世界最大のビール企業であるABインベブは、ベルギーの企業であるため現地源泉税率が30%と非常に高い税率になっている点に注意が必要です。確定申告により外国税額控除を利用するのが賢明ですね。
タバコ銘柄については、フィリップ・モリスとBTIは現地源泉税率が(ほぼ)ゼロですので、これらの銘柄であれば確定申告は不要です(もちろんJTも)。
ちなみに、これらの生活必需品銘柄一式(ネスレ株含む)を取り扱うETFとして、iシェアーズ・グローバル生活必需品 ETF(KXI)があります。個別株を買うのがめんどくさいという方は、こちらのETFを買うのも一つの選択肢ですね。
まとめ
脳科学を多少かじるとわかることですが、人間の行動は脳内物質のバランスにかなり支配されております。
そして、高依存性商品はいわば脳内物質増強剤であるため、依存すればするほど欲求と行動に直結します。この強い依存性により世界中に圧倒的な需要が存在するため、いくら規制されようが健康ブームが襲来しようがESG投資が幅を利かせようが、これらの商品を売る会社は暴利をむさぼることができます。そして、これらの商品を取り扱う企業の株主になれば、この利益を享受することができるのです。
米国にて20世紀後半の50年間で最も株主に利益をもたらした会社はタバコ企業のフィリップ・モリスでした。
現状は特にタバコ銘柄に対して逆風が吹き荒れてますが、配当再投資を長期的に行うことで所有枚数を大きく増やせるチャンスとも考えられます。
以上が、私がリセッション時に購入したい個別銘柄が高依存性商品を取り扱う企業である理由でした。
お読みいただきありがとうございました!
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